東京三鷹市美術ギャラリーで開催中の「フェアリー・テイル〜妖精たちの物語 展」に行ってきました。
「フェアリー・テイル〜妖精たちの物語 展」
2012年 1月7日(土)〜2月19日(日)
【開館時間】 10:00〜20:00(入館は19:30まで)
【会 場】 三鷹市美術ギャラリー
一般=600円
みなさんは「妖精学」という言葉をご存じですか。イギリスには妖精という超自然的な存在を研究する学問―「妖精学(Fairyology)」があります。伝承や目撃談による妖精の容姿・行動に始まり、創造され表現された妖精像までその研究領域は広範囲にわたります。
本展は妖精学の日本における第一人者、井村君江氏の旧コレクションで、現在はうつのみや妖精ミュージアムと妖精美術館(福島県金山町)で展示されている作品を中心に、ヴィクトリア朝時代(1837−1901)の妖精にまつわる様々な作品をご紹介いたします。(以下略)
(参照元:(公財)三鷹市芸術文化振興財団ホームページ)
この展示に行くということは、私にとって非常に大きな意味がありました。
福島の「妖精美術館」と、ケルト文化研究で有名な井村君江先生が名誉館長である、栃木の「うつのみや妖精ミュージアム」には、いつか必ず行きたいと思いメモを取っていたのですが、残念ながら未だに叶っていません。
どちらも結構行きにくい所にあるんですよね。
まあ、そりゃ、渋谷の109の隣にあっても嫌ですけど。
実はちょうど1年前、「うつのみや妖精ミュージアム」に行こうと計画を立てました。せっかく宇都宮まで遠出するならと、「妖精を見てギョーザを食べる旅」を企画し、友人を誘っていたのですが、いざ旅の日程が確定せんというまさにその時、3・11、あの大震災が起こりました。こりゃ、妖精どころじゃない。結局、宇都宮「妖精とギョーザの旅」は、キャンセルになってしまいました。
その後、今年こそと思っていた矢先に知ったのが、これら2つの美術館の所蔵品がやってくるという、この「フェアリー・テイル〜妖精たちの物語 展」。アーサー・ラッカム、エドマンド・デュラック、リチャール・ドイルと、告知には憧れのイギリス妖精画家の名前が連なっていました。
さあ、ようやく対面できた憧れの妖精画の数々! それぞれの作品の素晴らしさについては、本やインターネットであまたに情報が溢れていますが、展示では、これらの妖精画が描かれた頃のイギリスの時代背景も含めてよく説明されていたのが興味深かったです。展示としてよく作り込まれていました。
時代背景とは、簡単にいえばこんな感じです。
16〜17世紀のシェイクスピアの時代のイギリスでは、劇やお芝居の中で、妖精が人間に混じって生き生きと登場するのが当たり前のことだった。 その後、ピューリタン革命の頃のイギリスになると、科学や合理性がもてはやされ、一度、妖精は非合理的なものとして忘れ去られてしまった。 ヴィクトリア朝時代に入ると、イギリスは産業革命を迎え国力が絶頂を迎えた。しかしながら、同時に、労働者の貧困や功利主義、の行き過ぎた風潮に、人々は伝統や自然回顧に心の拠り所を求めっていった。この時代に、イギリス挿絵黄金期の挿絵画家によるすばらしい妖精画が生まれた。 ヴィクトリア朝時代、女性のヌードを描くことが禁止されていた。しかし妖精ならヌードでも良しとされた。妖精の証として背中に羽を生やせばOK。このことも妖精画流行の理由。
人間の想像力やクリエイティビティは、時代の制限に屈することなく、むしろそれらを逆手に発展してきたのですね。
イギリスの妖精画の妖精たちが、ファンタジーに終わらない、生き生きと、のびのびとしたようすで、今なお私たちを魅了する、その理由が見えてきました。
この展示の会期は今週末まで。ぜひ行ってみてください。
★フェアリー・テイル〜妖精たちの物語 展
〜〜〜余談〜〜〜
余談ですが、わたしが訪れた日、ギャラリーのビルが工事中だったようで、天井から
ガタガタガタガタ!
ゴンゴンゴン! ズゴゴゴゴ!
と、工事の騒音が鳴り響いていました。
天井にトロールがいるのかと思った。
怖かった……。
嗚呼、ファンタジーに終わらない!?
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